新潟中央短期大学 幼児教育科

地域交流・連携

地域交流・連携 地域交流・連携

地域交流

地域で学ぶ・地域とともに育つ

本学では、学生たちが地域の保育施設での実践の積み重ねやその振り返りのなかで、保育者としてのスキル向上に磨きをかける活動を積極的に取り入れています。その代表的なものが「出前保育」です。出前保育とは、保育施設からの依頼を受け、授業で学習した教育・保育についての知識・技術を有機的に関連づけながら学生たちが出前保育の対象者に有用な活動を検討し、依頼施設を訪問し実践する本学独自のボランティア活動です。この活動は2001年度からスタートして以来、年々活動の輪は広がっています。
本学ではこの出前保育に限らず、保育・教職実践演習等の授業において、学生たちが地域で学ぶ機会を積極的に取り入れています。このような学生たちによる地域における活動は、保育現場の職員や保護者に子育てのヒントを提供する機会にもなっており、学生が地域の方たちとともに育つ学びの場にもなっています。

地域交流で見つける「3つの宝物」

自分に磨きを
かける!

地域交流体験は学生が自主的に参加。教員はアドバイザーに徹し、学生の自主性や創造力に任せて準備を進めていくのが、この取り組みの特徴。「子どもたちを楽しませたい!」という思いで団結し、考え、迷い、そして本番を経験することで、学生自身が大きくスキルアップする機会になっています。

子どもたちを
キラキラ笑顔に!

本学では、子どもたちに喜んでもらうことを第一義としています。保育現場で直接子どもたちと触れ合うことができるこの活動は、まさに子どもたちを喜ばせ、笑顔になってもらうことを目標に取り組みます。「出前保育」を実施した保育施設や保護者からは、「子どもたちの目が輝いていました」「外部の方に楽しませてもらうのは、子どもたちにも大きな刺激になります」と、たくさんの嬉しい声をいただいています。

輝く学生の
エネルギーを地域に

取り組み1年目の2001年度には2施設からお招きいただいた「出前保育」。年数を重ねる中で評判が広がり、訪問する施設の数は増え、また毎年依頼してくださる施設も出てきました。保育所や子育て支援センターなど、地域の子育てを支える施設での活動は、学生が現場経験を積んだり、ボランティア精神を学ぶ貴重な機会。その分、地域の方々へ、学生ならではの若さやエネルギーをお届けしたいと思っています。

出前保育

出前保育とは、学生有志がチームを組み、地域の保育現場に出向き、子どもたちや保護者に、歌、踊り、合奏、オペレッタ(子ども向けの寸劇風ミュージカル)等のステージパフォーマンスを披露する本学独自のボランティア活動です。

出前保育の流れ

  • step01

    保育施設からの依頼

    地域の保育施設から依頼を受け、学生に参加を呼び掛けてチームを編成します。
  • step02

    保育施設との打ち合わせ

    一度現場に出向き、担当者と打ち合わせを行い対象となる子どもたちの年齢層と人数規模を把握した上で、実施計画をまとめます。
  • step03

    パフォーマンスの練習

    子どもたちや保護者に披露する歌、踊り、合奏、オペレッタ(子ども向け寸劇風ミュージカル)等の企画や練習、準備をしていきます。
  • step04

    本番当日、訪問

    それぞれの個性と特技を生かしながらプログラムを進めていきます。

田中 麻菜さん

(五泉高校出身)

出前保育から学んだこと

私は2年間、田上町の子育て支援センターの他に長岡市等で出前保育を行いました。
出前保育では、温かい声・表情を心がけ保護者の方と子どもの緊張をとくこと、ゆったりとした雰囲気の中で、気軽に楽しめる遊びを何よりも大切にしていました。
特にこの2年間、コロナ禍で密を避けたふれあい遊びや、プレゼント渡し等、工夫した企画・実践を試みました。学外での保護者の方と子どもの反応や姿は大きな学びの場でした。
長岡市の出前保育では、“プラレールのレールを繋げる遊び”を通して核家族同士がレールのように繋がり、家族を超えてそれぞれ関わり合う姿を見て私たちの(保育の)役割や重要性について考える貴重な機会となりました。
出前保育で学んだ「共に楽しむ・共に繋がり合う」を保育の中で生かせるよう今後も現場で学んでいきたいです。

親子わくわくクッキング体験

親子がともにクッキングをするなかで、喜んだり、驚いたり、発見したり、味わったりしながら、親子間の関係を深め、食への関心と興味を深めるきっかけになればと企画された活動です。

森のさんぽ

この取り組みは、2004年から学生たちが引き継いで行ってきた活動です。春・夏・秋・冬と一年間を通して、地域の子ども達と加茂市近郊の森の中や屋外のキャンプ場などで、遊びや制作や食育などの活動を通して自然環境と関わる保育技術を学んでいくものです。

ちびっ子広場 
子どもの日ウイーク

子育て支援施設のイベントで、学生ボランティアとして参加しました。職員の皆様と打ち合わせをし、コーナー遊びや製作活動などを楽しみました。参加した子どもたちは、パネルシアタークイズに笑顔で参加し、最後に親子でバルーンをして盛り上がりました。

オペレッタ(音楽劇)の指導

この取り組みは、近隣小学校の要請を受けて総合学習の授業の中で行われています。学生は、子ども達にオペレッタの制作を通して、表現する楽しさ、協力して作り上げる喜びを味わってもらえるような援助・指導の在り方を実践的に学びます。

保育研究会

地域の保育実践の現場への貢献と連携を図る目的で、現場職員および一般住民に向けて、年に1回の割合で講演会等を開催し、研究機会の提供と情報の発信を行う本学主催のイベントです。毎回盛況で、来場者からはご好評をいただいております。これまでの経緯を踏まえながら、本学では、今後も新たな保育動向をキャッチしつつ、地域保育の可能性を追求する学びの場の創造につとめていきたいと考えております。近年のテーマと講師は下記のとおりです。

第33回
(平成25年)
午前の部 「どうしてる?職場の連携 ~みんなの保育を語り合おう~」
午後の部
「運動遊びと脳の発達―柳沢運動プログラムの理論と実際―」
講師/柳澤秋孝先生(松本短期大学教授)
第34回
(平成26年)
午前の部 「どうしてる?保護者との関わり~みんなで語り合おう~」
午後の部
「みんなちがって みんないい 発達支援を考える」
講師/星山麻木先生(明星大学教育学部教育学科教授)
第35回
(平成27年)
講演
「~子ども・子育て支援新制度によって変わるもの、変えてはいけないもの~」
講師/山縣文治先生(関西大学人間健康学部 人間健康学科教授)
第36回
(平成28年)
実技指導
「コミュニケーションとリトミック」
講師/権藤真弓先生(ピアノ教室主催)
実技指導
「散歩で学ぶ自然」
講師/松岡達英先生(イラストレーター、絵本作家)
第37回
(平成29年)
講演
「子どもや保護者が求める保育者とは」
講師/新潟中央短期大学学長 石本勝見先生
シンポジウム 「子どもや保護者が求める保育者とは」及び意見交換会
第38回
(令和元年)
講演・ワーク
ショップ
「発達の多様性を理解し支援する ‐保育現場でできること‐」
講師/藤原里美先生(一般社団法人チャイルドフッド・ラボ代表理事、明星大学非常勤講師、 こども家族早期発達支援学会副会長、臨床発達心理士、早期発達支援コーディネーターSV、 保育士)
講演・ワーク
ショップの振り
返りセッション
「明日の保育に生かしたいこと ‐藤原先生にお聞きしてみましょう‐」

第32回を数える平成24年度の保育研究会では、40名に及ぶ参加者を集め開催されました。

午前の部

午前の部では、「どうしてる?職場の連携」と題したグループディスカッションを行いました。新人・中堅・ベテランの先生方が、世代の垣根、職場の垣根を越えて活発な議論をかわしました。

午後の部

午後の部では、柳澤秋孝先生(松本短期大学幼児保育学科教授)をお招きし、「運動遊びと脳の発達―柳沢運動プログラムの理論と実際―」と題して、子どもたちが楽しみながら取り組める運動遊びをたくさんご紹介いただきました。

公開講座とは

本学教員スタッフによる出張講座が、地域の発展と文化の振興の一助になればとの意図から、平成15年度より始まりました。今後も地域の方々、子育てに関わるすべての方々に向けて本学独自の公開講座の企画を進めていきます。

地域イベントへの参加

学生は、毎年、キャンパスのある加茂市で4月に行われる雪椿まつり、7月の夏ザ・カーニバル、8月の夏の風物詩、加茂川夏祭りに積極的に参加し、地域に活力と彩りを与えています。ほかにも、公民館が主催するレク企画、サマーキャンプ等にも意欲的に参加しています。

学生ボランティアの派遣

地域交流委員会が窓口になって学生を夏冬の長期休業期間等に保育所・幼稚園・社会福祉施設等に派遣します。ボランティアの実施にあたっては、事前事後の指導、派遣先との連携を密に取りながら特に安全面に配慮した指導を行っています。年間を通して数十件の利用があり、地域の保育・福祉関係者から高い評価をいただいております。

特別受講生制度

地域に開かれた大学づくりの一環として、本学は平成元年度から一般の方々を対象にした特別受講生制度を設けました。所定の課程を修めると修了証が授与されます。開講科目については毎年、年度始めに地元広報紙を通してご案内いたします。詳しくは本学事務担当者までお問い合わせください。